日本では1872(明治5)年に「学制」が公布され近代学校教育制度が整備されるとともに、学校教科用の図書として「教科書」が登場します。当初の教科書は自由発行・自由採択でしたが、自由民権運動が高まると民権思想を排除するため、政府は1886(同19)年にこれを検定制に改めます。以降、政治権力が教科書に介入し始め、1890(同23)年の「教育勅語」発布により教育の基本方針が規定され、1903(同36)年には小学校教科書を国定制に切り替えます。
国定制のもとでは、政府の思い通りに教科書は書き換えられるようになり、歴史上の人物や事件の評価などが政治的圧力により改変され、子どもたちの知的好奇心や探究心を阻害していました。
今回の平和展では、当館が所蔵する戦時資料の中から主に戦前から戦後にかけての教科書やカルタを展示し、その変遷を通して、戦争と平和について考えます。
[とき]
2020年7月7日(火)~2020年9月27日(日)
[入館料]
無料
<同時開催>
ミニコーナー①「アルフォンス・ミュシャ生誕160年記念展 絵画トランプ特集」
今年はアルフォンス・ミュシャ生誕160周年を記念して、ミュシャデザインやミュシャ風の絵が描かれたトランプやタロットを展示いたします。(春の企画展から継続して展示しております)
ミニコーナー②「花札の軌跡」
花札はカルタから発展し、日本が生んだ日本製のカードゲームです。日本の花鳥風月をあしらったその絵柄は海外でも評価されており、今や様々な漫画やアニメキャラクター、芸能人などのオリジナル花札がたくさん作られています。今回はそんな花札の知られざる歴史と魅力のご紹介と、キャラクター花札をご紹介いたします。(春の企画展から継続して展示しております)
ミニコーナー③「郷土カルタコーナー~沖縄編・特別編「ハワイ」」
今まで九州の郷土カルタをご紹介していきましたが、今回は沖縄の郷土カルタのご紹介です。
宮古島・伊江村や沖縄と縁が深いハワイと関わりのあるカルタをご紹介!(春の企画展から継続して展示しております)