江戸時代には庶民の教育機関である寺子屋や私塾が全国的に普及し、当時の日本人の読み書き能力は世界最高水準に達していたといわれています。
寺子屋では、子どもたちの能力や必要に応じた個別指導によって、基礎的な読み書き能力が培われ、文字が日常生活を営む上で不可欠なものとして浸透していきました。
また子どもたちがカルタや双六などの遊戯を楽しむ際にも文字は欠かせないものとなります。
今回の企画展では、当館が所蔵する資料の中から、江戸時代の寺子屋や私塾で使用されていた『庭訓往来』や『商売往来』といった、いわゆる「往来物」のほか、『論語』、『孟子』、『書経』、『易経』などの漢籍などの教材を中心に展示・公開するとともに、江戸時代の庶民の遊びの一つであった「判じ物」や「双六」についても紹介します。
[開催期間] 2008年12月9日(火曜日)~2009年3月13日(金曜日)