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タロットおみくじ解説①-0愚者-

現在当館で開催中のタロットおみくじ(2023年)の補足を掲載していきます。
内容は2018年に当館で開催した、鏡リュウジ先生の著作「タロットの秘密」を参考に制作された大アルカナの解説に、今回のおみくじ向けに新たなカルタ館なりの解釈を加えたものになっています。

タロットカードには様々な種類があり、有名なものとして「マルセイユ版」「ウェイト=スミス版」などがあります。同じタロットカードでもその種類によって、それぞれの絵柄(アルカナ)の解釈は微妙に変わります。

 

-0愚者-


愚者は「愚か者」と言う意味に取られがちですが、現在メジャーなタロットのうちの一つ、ウェイト=スミス版(ライダー版ともいいます)などでは、ユング心理学における「永遠の少年」元型を想起させる美しい若者が描かれています。ウェイト=スミス版をデザインしたウェイトによれば、「愚者」とは「経験を求めるスピリット」であり、カードに与えられた「0(ゼロ)」という番号は経験の乏しさ故に純粋無垢であることを暗示するようです。日常の秩序をはみ出した存在ともいえます。

<このカードを引いたときの意味>
「愚者」とは「未だ何者にもなっていない者」という意味でもあり、そのためこのカードは「状況も気持ちも明確には定まっていない」ことを暗示します。そこに危うさと可能性があります。
一つの解釈としては、まさに「愚か」であることを意味します。物事に対して考えなしすぎて、いつの間にか困った状態になってはいませんか?もしかすると、今対面している事態は自分が思っている以上に深刻な事態なのかもしれません。
一方で、未だ何者でもない愚者のカードは無限の可能性や自由などを暗示することもあります。

物語をかき乱すキャラクターを称する「トリックスター」を意味することもあるので、おみくじで当てはまるものはありませんが、大吉でもあり、大凶でもあるかもしれません。

その他のカードの解説はこちら

魔術師

吊られた男

節制

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